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2016年5月17日火曜日

保険証と間違えないでください!

先日あるクリニックから


「先月のレセプトで国保から返戻が来て
【特別療養費の患者です】とコメントがあったのですが、
どのように処理したら良いですか?」 

と問い合わせがありました。

事務として働いている皆様、特別療養費ってご存知ですか?


早速該当の患者さんの保険証を確認してもらったところ、
「なんだかいつもの保険証と形状が違う気がします・・」と。

そうです。この方が持ってきたものには、

国民健康保険 資格証明書 と記載がありました。


この資格証明書とは、何らかの理由で健康保険料を滞納している方が
市町村から発行を受けている証明書になります。

これを使うと、健康保険料は払っていないけれど、
自費診療だと、場合によっては高額な診療代になる可能性があるので
保険診療として保険点数を用いた診療が受けられます。

ただし 保険証 ではないので、一旦10割分全てを窓口で支払い、
後日保険料を払った段階で、患者さんが市町村役場で返金を受ける、
という取扱いです。これを特別療養費と言います。


従ってこの場合の医療機関での正しい対応は、
患者さんには10割全てを窓口で支払って頂き、領収書をお渡しする、
レセプトの請求時には、この患者さんを電算データには入れない

という対応が正解になります。


この資格証明書、よく見ると負担割合も書いていないし、
記号番号が通常の保険証と少し異なるのですが、
窓口が忙しかったり、注意してみていないと、
見過ごしてしまうかもしれません。


後日患者さんと連絡がつき、返金に応じてくれたら良いですが、
そうでない場合は、7割取り漏れとなってしまいます。


保険証がいつもと違っていないか?
患者さんに声がけをするだけでなく、
隅々までよく見て、少しでもおかしいと思ったら必ず確認をすること

以上を徹底して、徴収漏れのないよう注意しましょう。



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